議長(上杉成司)
 植松英樹議員。
7番(植松英樹)
 1つ目の質問と2つ目の質問は、長泉町としては放課後対策として、まさに他市町に先んじて先進的な対応をされているんだというふうに思います。このことに関しては、利用する側も本当に感謝していると思いますし、町長を初め当局には感謝申し上げたいというふうに思います。
 次の3点目の質問に移ります。この4月に全国学力テストが実施されます。昨年9月定例会において、前教育長の答弁より、長泉町も参加するということが確認をされております。
 文部科学省は、全国で一定の教育水準が保たれているかを把握し、課題を明らかにし、教育指導の改善を図ることを目的としております。
 この全国学力テストというのは、過去にも、1960年代にも行われていて、学校や自治体間の競争が加熱するとの批判から、中断されたりした経緯もございます。
 しかし、2004年当時の中山文部科学大臣が示した義務教育改革試案、よみがえれ日本の全国学力テスト実施が発端で、競争意識を高めることが必要として、その後専門家が検討し、このたび学力調査が実施される運びとなりました。
 その背景には、国際的な学力調査で、先進国の中で日本の順位が低下したということも影響しているそうです。資源のない国・日本において、教育は大変重要であり、安倍政権においても、最重要課題の1つとして、教育再生は掲げられております。
 そこで、短期的な準備で点数がアップするとは思いませんが、この質問は前教育長にも聞いているんですけれども、4月に行われる全国学力テストに対して、何か特別な取り組みはしてきたのか、また、今後少ない期間に何か行うのか、そういう予定があるのか、お伺いをいたします。
議長(上杉成司)
 教育長。
教育長(今福祝子)
 お答えいたします。
 全国学力テストは、国の主な目的として、義務教育の機会均等や教育水準が確保されているかどうかをきめ細かく把握、分析し、教育の成果と課題などの結果を検証し、その改善につなげることとしております。
 また、教育委員会及び学校といたしましては、全国的な状況との関係における学力に関する状況、教育条件の整備状況、児童・生徒の学習環境や家庭における生活環境等を把握し、指導や学習の改善等につなげていくことができるものと考えております。
 調査の結果を競い合うことが目的ではなく、あくまでも義務教育、小学校6年間、中学校3年間の学力水準を確かめるものであり、いたずらに競争意識をあおり、序列化を助長することは避けなければなりません。
 したがいまして、全国学力・学習状況調査を実施する前に、特別な取り組みはいたしません。町といたしましては、実施主体となります国の目的と意義を十分に理解し、その意向を受け、全国学力学習状況調査を実施する考えであります。以上です。
議長(上杉成司)
 植松英樹議員。
7番(植松英樹)
 今回6年生と中学3年生がテストを受けられるということですけれども、やはり今まで1年生から5年生まで積み重なってきた義務教育の勉強の成果が出るんだろうと思いますので、特別な取り組みで、何か改善がされるとは思っておりませんけれども、結果に対して、これから分析はしっかりやっていただきたいなという思いを込めまして、次の質問に移ります。
 教育指導の改善を図るという目的を達成するには、やはり学力調査結果を学校現場で生かすことが大切であると感じております。しかし、実際の学校現場では、期待と不安がどうも交錯しているようであります。
 これは1つの事例ですが、首都圏の自治体が実施した学力テストを通じて、その印象的な光景が見受けられたそうであります。それは、成績によって各学校の校長先生の表情も違ってくると思ったが、そうではなく、同時に実施された生活実態調査とあわせ、塾通いの多い学校が上位を占め、点数イコール学校の力もしくは教師の力ではないと分析できたそうです。
 生活実態調査には、長泉町も推奨している「早寝、早起き、朝ごはん」等の基本的な生活スタイル、習い事塾等の有無、家庭での勉強時間等が考えられます。学校での教育が一番重要であり、その成果が出ることが適切なのかもしれませんが、どうも実態は多少異なっているような気がしております。
 しかし、今回実施される学力テストによって、このテスト結果によって明らかになる課題の本質を、しっかり把握できるかどうかが重要であるというふうに考えております。課題の本質が正確に適切にとらえることができなければ、その後の対策も不十分なものとなってしまうおそれがあると感じているからであります。
 そこで、確認したいのですが、しっかりとした分析を行い、今後の教育行政にも役立てられるように、全国学力テストと同時に、生活実態調査等は行われるのか、また、行われないとしたら、長泉町教育委員会として、独自の生活実態調査をすべきと考えるか、どのようかお伺いをいたします。
議長(上杉成司)
 教育長。
教育長(今福祝子)
 お答えいたします。
 今回実施されます全国学力・学習状況調査、全国学力テストと省略して言われているものですが、児童・生徒に質問紙として、内容が学習意欲、学習方法、そして学習環境、さらに生活の諸側面にかかわる調査が含まれています。その調査を実施することになっておりますので、この調査が生活実態調査の内容も含まれております。したがって、御懸念の生活実態調査はどうかという御質問に対しては、改めて調査は行いません。
議長(上杉成司)
 植松英樹議員。
7番(植松英樹)
 長泉町教育委員会としては独自にしないということですけれども、全国学力調査とあわせて生活実態調査のような質問用紙が配られ、生徒はその調査も受けるということだと思いますので、その具体的な内容につきましては、まだこれからだと思いますけれども、もちろん義務教育で受ける、学校での教育が一番重要だという認識では自分自身でもおります。
 ただ、それだけで果たして一定の学力がついているのかという疑問も正直ございますので、その背景は何なのかというのを、しっかりそれを通じて分析をしていただきたいというふうに思っております。
 次の質問に移ります。教育格差について、お伺いをいたします。
 先ほどの質問の中で、生活実態調査をすべきではないのかと考えたのは、今、世間でも言われている格差は、教育の世界にもあって、それを感覚的ではなく、データとしてしっかりとらえられないかという思いがあったからであります。
 一口に格差といっても、扱う統計手法で異なる結果が出るため、自分自身としましては、軽々しく論ずることはしませんけれども、一般的に貯蓄残高ゼロ世帯の割合が、1995年では7.9%であったのが、2005年には23.8%、15.9%の増であります。とか、正規雇用者が1994年では3,805万人であったのが、2004年には3,410万人となり、395万人の減であります。
 もう一つ、非正規雇用者が、1994年では971万人であったのが、2004年では1,564万人──593万人の増になります──になった等の統計結果から見ると、個人格差は広がっているなという印象は受けます。
 また、都会と地方といった地域間格差も広がっているのではないかという懸念もあります。先日の新聞紙上にも、静岡県は県民所得で3位という結果でありましたけれども、やはり全国的に見ると、地域間格差も広がっているなという印象は持っております。
 2006年8月30日、これ全国紙に、次のような記事がありました。要約しますと、公立小中学校校長の約9割が、20年前に比べて家庭での教育力が低下していると受けとめ、将来学力格差は広がると見ていることが、東京大学基礎学力研究開発センターの全国調査で明らかになりました。
 この調査は、2006年7月から8月にかけ、全国の小中学校の約3分の1の1万800校を対象に行われ、そのうち約4割の校長が回答しているそうです。
 まず、教育の障害の要因として、家庭での基本的なしつけの欠如を挙げ、特に教育力のない家庭があるとした校長が小中学校とも9割を超え、約7割は保護者の利己的な要求も指摘しております。一方、学級当たりの子供の数や教師の指導力を障害に挙げた校長は4割程度といいます。
 また、今後個々の子供の学力格差だけでなく、地域間の教育格差も広がるという危機感を9割の校長が抱いていたといいます。この調査結果には、率直な学校現場の姿が反映されているのではないかという感じを受けるのですが、やはり教育現場においても、格差という部分を少なからず感じているんだろうと思います。これは都会だけの話ではなく、長泉町においてもあるんだろうと思います。
 義務教育期間というのは、教育を受ける機会は平等に保たれていなければならないと思いますし、より重要なのは、義務教育で身につけるべきある一定の基礎学力は、地域や親の経済力に関係なく、子供たちには身につけてほしいし、そういう努力を国、各自治体、親、地域がしなければならないと感じております。そこで、教育界で経験豊富な教育長は、今の教育格差についてどのような認識をお持ちなのか、お伺いをいたします。
議長(上杉成司)
 教育長。
教育長(今福祝子)
 お答えいたします。
 教育格差につきましては、大変難しい問題です。メディアによる世論調査などでは、親の所得の格差が子供の学力格差ももたらしていると感じている方が75%にのぼっているとの結果が出ております。
 また一方、この格差は大都市における傾向であり、地方の小規模な市町においては、その差はごくわずかであったという別の調査結果もございます。
 さらに、ある教育研究機関の調査では、中学受験を希望する割合を調査した結果としまして、2001年と2006年の5年間で、中学受験を希望する割合が、都市部では10ポイント以上増えておりますが、地方都市や郡部では、その半分程度との結果であり、この数年の公立学校離れも、都市部を中心とした現象であると考えております。
 確かに家庭の経済力をもって、私立学校や塾に通うことなどにより、学力に差が生じることも考えられますが、地方の小中学校におきましては、まだそれほど大きな格差にはなっていないのではないかと考えております。
 まして、長泉町3校の小学校、2校の中学校におきましては、同レベルにいろいろな面で受賞し、いろいろな面で私が分析しましても、今のところ5校についての大きな格差は見当たりません。以上です。

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Last Update 2007.6.25