議長(上杉成司)

日程第23.陳情第4号 「出資法等の改正及び金利の引き下げを求める意見書の提出」を求める陳情書を議題といたします。
議会事務局長より陳情書を朗読させます。局長。

議会事務局長(佐野信一)
 

朗読させていただきます。


陳情第4号
平成18年8月8日

「出資法等の改正及び金利の引き下げを求める意見書の提出」を求める陳情書


長泉町議会
議長 上 杉 成 司 殿

静岡市駿河区稲川一丁目1番1号
静岡県司法書士会
     会長 望月真由美

静岡県司法書士政治連盟
会長 志渡澤正和

静岡県青年司法書士協議会
     会長 中里  功


陳 情 の 趣 旨


長泉町議会が、国会及び政府に対し、「出資の受け入れ、預かり金及び金利等の取り締まりに関する法律」(以下、「出資法」といいます)及び「貸金業の規制等に関する法律」(以下、「貸金業規制法」といいます)を下記のとおり改正するよう求める意見書を提出することを採択していただくよう陳情いたします。

1 出資法第5条の上限金利を、利息制限法第1条の制限金利まで引き下げること
2 貸金業規制法43条のいわゆる「みなし弁済」規定を撤廃すること
3 出資法における、日賦貸金業者及び電話担保金融に対する特例金利を廃止すること

陳情の理由

1 平成15年7月、ヤミ金融対策法(貸金業規制法及び出資法の一部を改正する法律)が制定されました。その際、出資法の上限金利については同法施行後3年を目途に見直しすることとされました。その具体的な時期は平成19年1月ごろになることから、法改正に向けて、今が極めて重要な時期にあると言えます。
2 平成15年に24万件を突破した破産申立件数は、平成16年にはわずかに減少したものの、依然として高水準にあることに変わりなく、また、法律により債務額を減額確定し返済する個人債務者再生手続は年々増加の傾向にあり、裁判外で債権者と交渉する任意整理事件は急増しています。
  こうした債務整理手続を必要とする多重債務者は200万人にも及ぶと推測される中、経済苦による自殺は、警察庁の統計によれば平成15年度は8,897人にものぼり、さらにこの多重債務問題がホームレス、離婚、配偶者間暴力、児童虐待、凶悪犯罪等の被害を引き起こす要因となることも多々あり、依然として深刻な社会問題であると言わざるを得ません。
3 多重債務問題の大きな原因は、クレジット・サラ金・商工ローン業者等の高金利にあります。我が国の公定歩合が年0.10%、銀行の貸出平均金利は年2%以下という超低金利時代において、出資法の上限金利たる年29.2%はいうまでもなく大変な高金利です。この高金利で借り入れをすれば、一般の消費者であればだれでも家計を圧迫し、返済困難に陥ってしまうことは目に見えています。
  金融広報中央委員会が実施した世論調査によれば、2003年における貯蓄を保有していない世帯の比率は全体の21.8%を占め、このことは、余裕資金のない世帯が突発的な資金需要に対応できずに、出資法の上限に近い高金利に手を出せば、たちまち生活が立ち行かなくなる現実をうかがわせるものです。
4 ところが、貸金融業者は出資法の上限金利を年40.004%から年29.2%に引き下げたことがヤミ金をばっこさせる原因になったと説き、出資法の上限金利の引き下げ、もしくは上限そのものの撤廃を目指して、猛烈な議員要請等政治的攻略を繰り広げていると聞き及んでいます。
  しかしながら、ヤミ金がばっこしたのは、卑劣な犯罪であるにもかかわらず捕まることがなく、もうかったからです。出資法の上限金利の高低にかかわらず、法を無視する者に対しては、警察が総力を挙げて取り締まるべきであり、「ヤミ金がふえると困るから金利規制を緩めましょう」という主張は、論理のすりかえというべきであります。
5 勤務先の倒産、リストラ、営業不振による給料の減額等、厳しい経済情勢の中であえぐ県民・市民が安心して生活できる消費者信用市場の構築と、多重債務問題の抜本的解決のためには、少なくとも出資法の上限金利を利息制限法の制限金利まで早急に引き下げる必要があることは明白です。
6 一方、貸金業規制法43条は、債務者が利息制限法の制限を超える利息を「任意に」支払った場合に、貸金業者が法定契約書面及び受取書面を適切に交付していた場合に限り、これを有効な利息の支払と「みなす」と規定しています。いわゆる「みなし弁済」と呼ばれる規定です。
  しかし、厳格な条件を満たした場合に認められるとはいえ、この利息制限法の例外を認めるみなし弁済規定の存在が、貸金業者の利息制限法違反金利での貸付を助長し、多くの多重債務者を生み出しているのです。
  すなわち強行法規である利息制限法の制限金利が年15〜20%とされ、これを超えた利息は民事上は無効であり、返済義務がないとされているにもかかわらず、出資法の上限を超えない限り罰則の対象とならないことから、大手を始めとするほとんどすべての貸金業者は年25〜29%の約定金利で貸し付けを行っています。そもそも民事上無効であるはずの高金利による営業が許されていること自体が問題であり、このことが多重債務問題の最大の要因であると言っても過言ではありません。
  現実には同条の「みなし弁済」を認める条件を満たした営業を行っている貸金業者は皆無に等しく、債務整理や訴訟においては利息制限法に基づいて債務額を確定し、過払金があれば債務者に返還することが実務の常識でさえあります。
  また、利息制限法は債務者保護をその立法趣旨とする強行法規であり、その例外として暴利を認めるような貸金業規制法43条は、その立法趣旨に反し、また、「貸金需要者の利益の保護を図る」という貸金業規制法自体の目的規定とも相いれないものと言えます。
  したがって、貸金業規制法43条はもはやその存在意義を欠くものであり、出資法の上限金利の引き下げに伴い、撤廃すべきであると考えます。
7 同様に、出資法附則に定められている日賦貸金業者(日掛け金融)については、その返済手段が多様化している今日において、集金による毎日の返済という形態の必要性が失われていること、また、厳格に要件を守らず違法行為が横行し、悪質な取り立ての温床にもなっていること等から、その存在意義自体を認める必要性はなく、日賦貸金業者に認められている年54.75%という特例金利は直ちに廃止すべきです。
  また、電話加入権が財産価値をなくしつつある今日、電話担保金融の特例金利を認める社会的・経済的需要は極めて低く、この年54.75%という特例金利も直ちに廃止すべきであります。
8 以上の認識に立った上で、過日、日本司法書士会連合会及び静岡県司法書士会を始めとする全国各地の司法書士会において、別紙のとおり総会決議がなされていることを申し添えます。
                                           

以上


添付資料
1 日本司法書士会連合会「出資法の上限金利引き下げを求める決議」
2 静岡県司法書士会「出資法の上限金利引き下げを求める決議」
3 出資法の上限金利引き下げを求める総会決議が採択された全国の司法書士会一覧
  以上でございます。

議長(上杉成司)

ただいま議題となっております陳情第4号は、会議規則第92条により、総務委員会に審査を付託します。

Copyright(C) 1997  長泉町役場 議会事務局 E-mail:gikai@nagaizumi.org
Last Update 2006. 12.20