7番(植松英樹)
続きまして、町長の施政方針についてということで、2点お伺いしてまいります。
町長は施政方針の中で、民の参画機会の拡大ということをうたっておりました。やはりこれは官から民への流れについてということで、全国的な流れで、小泉改革の構造改革路線の中にもうたっております。今まで公として扱ってきた行政領域の分野において、官から民へのかけ声のもと、かなりのスピードでここ最近進められてきたように思います。特に最近の現象で申し上げますと、郵政民営化という部分は、小泉内閣のシンボルとして進められております。
ところで、町長の施政方針の中で、右肩上がりの経済と人口の増加を前提としてきたこれまでの社会システムが立ち行かなくなった現状において、限られた財源の中で自立した自治体としての経営感覚が、地方行政を司る町長、当局、及び議会には求められているということは、まさしくそのとおりだと実感をしております。これまで公共の領域と思われてきた分野での民の参画機会を拡大するとありますが、現時点どの程度具体的なものをお考えでしょうか。
昨年世間を騒がせた耐震偽装問題がありました。現在もまだその解決は図られておりません。この本質は一体どこにあるのでしょうか。
1つに、監督権と許可制の民営化が事件の原因とする説がございます。これをもう少し具体的に申し上げますと、「民間に監督権を与えると、競争原理が逆に仕事の質を低下させる」、こういう経済原則が働いているためだとも言われます。つまり、多く仕事を獲得して、利益を多く確保するために、許可水準を甘くするからであります。
自分自身にとりましても、基本的には民でできることは民で効率的に行う方がよいとは感じておりますけれども、こうした事例を顧みますと、すべてが官から民ではなく、仮に官でやることで経費がよりかかったとしても、安全や安心という質が確保されるのであれば、民よりも官でという選択肢も出てくるのではないかと感じております。
そこで、これからどのような分野での民の拡大をお考えなのか、そして、その際責任の所在をどうされるのか、町長の御見解をお伺いします。よろしくお願いします。
副議長(青島康夫)
総務部長。
総務部長(山口喜一)
お答えします。
公共サービスの民間への開放、参画を考える上で、まず最初に検討しなければならないのは、公務員が直接実施すべきサービスか否かであります。意思決定や公権力の行使を伴う業務、あるいは民間では実施されないサービスなどは、これからも行政が直営でやらなければならないわけでございますが、公務員が必ずしも直接実施しなくてもよいサービスについては、民間のノウハウによるサービスの向上が期待できるもの、また、同じサービス内容なら、コスト削減が期待できるものについて、これからは民間の参画機会を拡大していく方向へと考えております。
ただし、同じ業務でも地域特性や民間事業者の有無といった環境によっても課題や検討の方向は変わってまいりますし、それぞれの仕事の中で、官・民の役割分担がどうあるべきかをきちんと考える必要があります。
議員が心配されておりますとおり、民間の参画には期待するものは、単なるコスト削減だけであってはなりません。住民の皆様が納得するサービスと経費のバランスであり、これからの行政には、これをいかにうまくとることができるかという手腕が問われてくると認識しており、このような考え方を町長は施政方針の中で触れたものであると考えております。
新年度から、これまでスポーツ振興センターの業務として行っております体育施設の貸出予約受付業務を、NPO法人長泉町体育協会に委託をしていきたいと考えております。
現段階で予定している新たな民間の参画はこれだけでありますが、今後幾つかの分野におきまして、これまでのサービスの有効性の点検、評価をしていきながら、長泉町民の皆様にとって、有効な具体の民の参画を検討してまいりたいと考えております。
責任の所在をどうされるのかという御質問でございますが、公共サービスの中で、民営化がされずに行政サービスとして必要があると判断されたものについては、どのような手法で民間に委ねたか、どのように役割分担したかにより多少の違いはあるでしょうが、その判断の仕方を含め、最終的な責任は行政にあると考えております。
副議長(青島康夫)
植松英樹議員。
7番(植松英樹)
現時点決まっているものはスポーツ振興センターのNPO法人体協への付託ということでございますけれども、その辺も踏まえまして、今後どういうものが民としてできるのか、ということはきちんとした過程を踏まえて決定していくべきものだとは感じております。やはりその中で、責任という部分が出てくると思いますので、何かあったらという部分ではまずいというふうに思いますので、やはりそういう部分、責任の問題は、しっかり精査した上で、何を民間に持っていくのかという部分をしっかり考えていただきたいというふうに思っております。
次に、行政改革推進による懸念についてということで、質問をしてまいります。
ことしに入り、所得税の定率減税が縮減──20%から10%に縮減されております。住民税もこの6月より縮減です。15%から7.5%となります。さらに、5月より酒税の簡素化に伴う税率がアップされます。7月よりたばこ1本当たり1円の引き上げがされます。等々踏まえまして、国民の負担というのは確実にふえてまいります。
また、総務省は、各自治体に求めている集中改革プランの定数管理計画策定の中で、総務省提示の平成22年までに4.6%以上の職員数削減目標に対して、長泉町は4.81%──人数で言いますと15人になりますけれども──の削減値を既に盛り込んだという新聞報道が昨年末にありました。
平成18年度当初予算案には、職員の給与改定や特殊勤務手当の全廃等、職員にとっては大変厳しい改革案が盛り込まれております。これも行政改革の流れの中で進められていることだと認識しております。
自分自身にとりましても、行政改革は賛成の立場でありますので、これを進めることに関しましては否定はいたしません。定率減税の縮減や職員給与改革により職員の可処分所得は下がり、職員の意識が低下しないか危惧する次第であります。
町長は、行政は最大のサービス産業だと言われております。そのサービス産業に従事する職員の意識が低下したら、サービスを受ける住民へも少なからず影響を与えかねないと感じております。さまざまな外的環境による影響は致し方のない部分もありますが、職員が前向きにやる気を持って仕事に取り組む工夫、仕組みづくりをお願いしたいが、この点に関する町長のお考えはいかがでしょうか。よろしくお願いします。
副議長(青島康夫)
町長。
町長(遠藤日出夫)
お答えします。
国の給与構造改革を受けた今回の職員の給与改定については、御指摘のとおり、特に中高年層の職員にとっては給料の引き下げ幅が大きく、現在の給与水準の確保は経過措置において行われますが、実質として昇給がしばらくの間停止する状況となり、将来の年金や退職手当などの支給額への影響も含め、非常に厳しい内容となっております。
しかし、今回の改定において、公務員全体の給与構造上の問題点の解消のために行われるものであり、年功的な給与上昇の抑制、職務、職責や勤務実績に応じた給与制度の確立を図り、厳しい財政事情の中、職員の志気を確保しつつ、能率的な人事管理の推進が各自治体に求められておるのも事実であります。
したがいまして、当町といたしましても、他の自治体に先駆けて実施しております。人事考課制度のより適正な運用を図り、今までの人事異動、昇任、勤勉手当への反映に加え、できるだけ早い時期に昇給への反映を行うことにより、やる気を持って頑張った職員が報われるように人事システムの運用を図る中で職員の志気を高め、質の高い行政サービスの提供を継続していきたいと考えておりますので、御理解願いたいと思います。
副議長(青島康夫)
植松英樹議員。
7番(植松英樹)
今の答弁でありますと、工夫でありますとか、仕組みでありますとか、そういう具体性のあるものがなかなか見えてこないのかなというふうに感じておりますけれども、働くのは職員でありますので、やはり職員がこの仕事をしていたら生きがいがあるとか、町民にこうしてあげたいとか、そういうふうに思えるような職員の処遇、その分も必ず必要であるというふうに認識しておりますので、やはり職員のやる気がある仕組みづくりをぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。
最近格差、格差というふうに世間では言われておりますけれども、やはり正直なところ、給料が上がらないと将来の希望への格差という部分が必ず生まれてきます。自分自身は、今、民間の企業にも勤務しておりますけれども、やはりボーナスでありますとか、給料が上がらないと、いろいろ安全上問題になる部分もございます。そういう部分を踏まえまして、やはり職員が将来の希望を持てるような仕組みづくりを今後具体性を持って考えてもらいたいというふうに思っておりますので、ぜひよろしくお願い申し上げます。
これで一般質問を終わります。
副議長(青島康夫)
会議中ですが、ここで暫時休憩いたします。休憩中に食事をしてください。なお、再開は午後1時といたします。
午前11時43分 休憩
午後 1時00分 再開
副議長(青島康夫)
休憩を解いて会議を再開いたします。
Copyright(C) 1997 長泉町役場 議会事務局 E-mail:gikai@nagaizumi.org
Last Update 2006. 7. 3