町長(遠藤日出夫)
以上、町政運営に当たる私の基本的な方針を申し上げましたが、引き続き、新年度における町政運営の重点施策及び新規事業の中で、特に配慮した点を第三次総合計画の柱に沿って、その概要を御説明申し上げます。
1つ目は、さわやかで安全・安心なまちづくりであります。
昨年、海外では大地震や巨大ハリケーンなどの被害が各国で相次ぎました。自然の脅威は科学技術の発展をもってしてもはかり切れるものではありません。しかし、地震などの災害に対しては、備えや心構えによって被害を最小限にとめることが可能であります。
これに向けて、昭和56年5月31日以前に建築された木造一般住宅の耐震診断のために診断士の派遣や、この診断に基づく耐震補強工事への補助を継続するほか、高齢者世帯など、要援護者世帯に対し、家具の固定に対し一定の助成をしながら一般家庭の安全対策の推進に力を入れてまいります。
公共施設におきましても、長中体育館及び特別教室の耐震改修工事、桃沢橋、山岸橋の落橋防止工事、さらに北小連絡通路や城山橋、手城橋などの耐震化に向けた調査を進めるほか、第1浄水場の耐震補強や東野浄水場への非常用発電機の設置、緊急遮断弁の設置など、地震災害時の飲料水の確保に備えます。
また、いざ災害が発生した際に、重要な役割を担っていただくことになります自主防災組織につきましては、新年度から地域防災対策委員を設置することとし、各自主防災組織の活動内容の客観的な評価を行い、必要に応じて提案などをしていただきながら、組織や地域の活性化につなげていきたいと考えております。
ここ数年まことに悲しいことでありますが、幼い子供をねらった悲惨な事件が増加しております。児童が安心して学校生活を送れるような環境整備の一環として、小学校内の巡回による不審者の侵入防止や抑止のためにスクールガード事業を実施するほか、地域安全推進委員等が実施する安全パトロールの際に車両に取りつける青色回転灯の整備や、下土狩駅前駐輪場への防犯カメラの設置など、防犯活動にも積極的に取り組んでまいります。防犯対策に向けた資機材などの整備は行政が受け持つべき仕事でありますが、地域が一体となった日常的な活動、強いコミュニティこそが一番の犯罪抑止につながるものと考えます。今後とも、安全・安心ネットワークの確立に向けて、御協力をお願い申し上げます。
アスベストによる健康被害が大きな社会問題となり、当町では使用が認められた学校施設などは、昨年のうちに対応をとってきたものでありますが、南小と長中の一部で暫定的な飛散防止処置等で対応している部分につきまして、新年度の夏休みを利用し、安全に除去する方法で恒久的な安全を確保してまいります。
次に、環境、衛生についてでありますが、県内で第1号となるPFI手法により整備・運用を行うことになっております最終処分場でありますが、平成16年度から行われていた工事がこの3月で終了し、4月から特定目的会社である長泉ハイトラスト株式会社による運営が始まります。
これに伴いまして、新年度からはこれまでの建設費や運営にかかる経費の支払いが始まりますが、町民の皆様に御協力をいただいている分別の徹底により、この施設のより延命化が図られますことを期待しております。
昨年の夏は、クールビズという言葉が毎日のように新聞やテレビで大きく取り上げられ、国民の中に環境問題に対する意識が大きく広がった年であったと思います。
当町でも、地球温暖化対策実施計画に基づき省エネ対策を実施し、消費エネルギーを二酸化炭素の排出量に置きかえての評価では、計画を上回る効果を挙げております。これをぜひ一般家庭でも取り組んでいただくために、新年度には50世帯をモデルにした「アースファミリー事業」と称した啓発事業に取り組みます。ここでの取り組みの評価を広報しながら、町内の家庭への広がりによる町を挙げての温暖化対策を目指してまいります。
2つ目は、ささえあい、笑顔があふれるまちづくりであります。
まず、国民健康保険税についてでありますが、新年度から医療分につきまして、賦課税率を下げる方向での改正案を上程させていただきました。当町では、国保税が県下で一番高いとされておりますが、国保税は所得割、資産割、均等割、平等割の4項目で税額が決まります。当町では、これまで所得割や特に資産割の率が高く、所得、資産の多い方がたくさんいらっしゃることから1人当たりの調定額を押し上げているという状況でございます。
今回の改正は、国民健康保険運営協議会からの意見を尊重し、この部分の低減を図りながら、すべての被保険者の方に負担が軽減されるような改正案としているものであります。
なお、介護分につきましては、介護納付金が増加し、現行の税では不足を生じるため、所得割、資産割の税率について増加の方向での改正となりますが、よろしく御理解をお願い申し上げます。
次に、介護保険事業についてでありますが、これまで福祉保険課で事務を所管しておりましたが、新年度から新たに介護保険室を設置し、昨年6月の介護保険法の改正に伴い設置が義務づけられた地域包括支援センター機能を持たせるとともに、高齢者対策事務をあわせて所管させることとし、介護が必要とならないように支援・指導する予防活動など、高齢者対策の充実を図ってまいります。
また、障害者自立支援法の施行に伴う障害福祉計画を策定します。あわせて平成13年度策定の地域福祉計画につきましても、近年の動向を踏まえた新たな計画を策定し、地域における総合的な福祉施策の展開に努めてまいります。
さらに、新年度から身体障害者が就労に伴い取得する自動車の改造に要する経費に対し、助成をすることといたします。
児童手当につきましては、児童手当法改正に伴い、支給対象年齢を「小学校3年生まで」から「小学校6年生まで」に拡大するとともに、保護者の所得制限も緩和いたします。
当町が自立した明るい町でいるためには、町民の皆様の健康でいきいきとした生活があってのものであるということは言うに及びません。新年度は、平成15年2月の健康都市宣言にあわせ策定したアクションプランの中間評価の年であります。アンケート調査などを実施しながら、必要な見直しとプランに基づく取り組みを推進してまいります。
心停止になった急病人には、早期の除細動が救命率の向上に重要とされ、当町でも昨年5カ所の公共施設に自動体外除細動器(AED)を配置したところであります。先月までに、全職員に対し、この使用方法を含めた普通救命講習を実施したところでありますが、新年度にはさらに福祉会館、いずみの郷、南部地区センター、竹原グラウンド、消防署に増設し、万が一の事故に備えてまいります。
3つ目は、ともに生きる心豊かなまちづくりであります。
日本の人口減少問題である少子化の急速な進行や家庭、地域を取り巻く環境が大きく変化している今日、子供を安心して生み育てることができ、子供が心身ともに健やかに成長できる環境づくりは、将来の我が国や社会を担う人づくりそのものであり、現在の急務であると認識しております。
まず、学校教育の充実についてでありますが、当町ではこれまで小学校の1・2年生の全クラスに学校生活指導員を配置し、主に基本的生活や学習習慣などについて指導強化をしてまいりました。新年度には小学校3・4年生を対象に、各校2名の臨時講師を配置し、国語、算数等について少人数指導を行うことといたします。この時期の子供への基礎的な教育指導が大変重要であるということから実施するものであります。
就学指導専門調査員による就学時の調査や、言葉のおくれや障害がある子供とその親を対象とした「こどもの言葉教室」を継続して実施していくほか、新年度には学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)、高機能自閉症等の児童・生徒に対応するため、学習相談員による巡回指導を行う計画であります。
また、今年度基本計画を策定いたしました北幼稚園につきましては、平成19年度の建築に向けて、新年度に実施計画と用地の造成工事に入ります。
続きまして、生涯学習についてでありますが、新年度は隔年開催としている生涯学習フェスティバルを開催するほか、開館10周年となる長泉町文化センター・ベルフォーレでは、住民参加型の創作事業を計画しており、身近な環境での質の高い文化芸術に触れる機会の提供により、町民の豊かな心と香り高い文化を育む一助にしたいと考えております。
また、地域の公民館等を拠点に共同生活することで、協力し合う心を育む長泉わんぱく通学合宿を実施し、次代を担う子供たちの健やかな成長に向けた活動に、町民の皆様とともに取り組んでまいります。
4つ目は、快適で機能的なまちづくりであります。
当町における社会基盤整備の緊急課題は、幹線道路や広域交通網の整備であると私は考えます。産業の活性化を促進する手段の1つであり、また、町民の日常生活における課題である通勤時間帯の渋滞や、それを回避する車の生活道路への進入対策として、さらには大規模地震等の災害時への対応としても交通ネットワークの形成を積極的に推進してまいりたいと考えております。
まず、東駿河湾環状道路につきましては、当町でも用地買収に協力してまいり、三島市内の国道1号までの間については、平成19年度末までの完成にめどが立ったと伺っておりますが、関係機関に対しまして、引き続き着実な整備をお願いしてまいります。
県施行で進められております都市計画道路である沼津三島線、片浜池田線につきましては、当町はもとより県東部地域の広域交通ネットワークの形成上重要な路線であります。当町でも応分の負担をしながら、県に対し整備促進を働きかけてまいります。
また、池田柊線につきましては、東駿河湾広域都市計画区域における東西を貫く重要路線であることから、県道昇格による早期整備を訴えてまいりましたが、この度、これまでの県道以西の区間に加え、高田上土狩線以東につきましても県施行として事業化される運びになった次第であります。
当町といたしましては、まずは町施行で進めております県道から中土狩竹原線までの区間の早期完成に向け、ひき続き努力してまいるとともに、新たな県施行区間の受け皿となります高田上土狩線の整備も推進してまいります。
次に、下土狩駅と三島駅北口を結び当町の活性化を図る骨格道路として期待の大きい都市計画道路下土狩文教線につきましては、平成19年度に沼津市を会場に開催される技能五輪のアクセス道路としての位置づけでもあり、早期の完成に向け努力してまいります。
県のファルマバレー構想の一翼を担い、町の活性化策とするがんセンター周辺の開発構想の中で、町道下長窪駿河平線は大変重要な路線であります。誘致企業の操業に合せた、上水道、下水道の整備とともに工事を進めてまいり、新年度には東名高速道路東野III橋への歩道架設を行います。
さらに、この路線へとつながる町道城山尾尻線につきましては、工業団地やがんセンターに向けた通行車両が現在でも大変多い路線でありますが、小学校や高校への通学路としても利用されております。幅員の狭い上に通勤時間帯などは交通量が多く、特に歩行者には危険な道路となっております。特定交通安全施設等整備事業として国の補助金の採択を受けた趣旨からも、引き続き地権者の御理解、御協力が得られるよう全力を挙げて整備を推進してまいります。
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Last Update 2006. 7. 3