9番(木下章夫)
さて、次には、幼保一元化の国の歩みについて少し延べさせていただき、当局の考えを伺います。その後、長泉町で今後建設を予定されている北幼稚園については、どのようにそのことが生かされているか、こういったことでお伺いしてまいります。
さて、幼保一元化に関する議論が活発になったというのは、1975年、このように伺っております。もう約30年経過しているわけでございますけれども、その年、行政管理庁によって、幼児の保育及び教育に関する行政監察結果に基づく勧告、そして、これらを背景に設けられた幼稚園及び保育所に関する懇談会において、この勧告は保育所と幼稚園の偏在、そして、制度の趣旨に即していない運営が見られる、それらの整合性や調整に関して、当時の文部省、そして厚生省の協議を求められたということであります。
懇談会は、1977年から81年まで長期にわたって協議と検討が重ねられたと。その年の6月、報告で、当時の中で幼保一元化は簡単に実現できるような状況ではないと、こんなようなお話で文部・厚生両省について、地方自治体については今後の流動的な状況を適切に対処すること、これらができるように幼稚園と保育所の調整を目的とした会合を開いていくというような定見にとどまったような状況があるわけであります。
そこから、1990年になって、現行で新聞紙面等を騒がせております少子化、こういったものが本格的に進む過程で、保育所と幼稚園、それぞれ異なる目的という大義を超えた乳幼児の保育サービスの拡大、そして地方分権化、規制緩和の方向が、幼保二元制の実質的な見直しを求める、そして平成10年、つい先日というふうに言っていいんだろうと思いますけれども、幼稚園と保育所について、保育所の支障がない限り、その施設及び設備については、相互に共有することができるということで、歩みこそ30年と長いわけですけれども、だんだん地方においての許容範囲が広がってきた、このことで、幼稚園と保育園の一体的運営が可能になり、幼保一体化ということが進む契機になったと、こういった流れがあるわけでございます。このことが、その後、全国での先進的な自治体と言ってよろしいかと思いますけれども、幼保の実質的な一本化の方法が徐々に進んでいるということであります。
ただ、現実には、この国の歩み方、足かけ30年かけておっても、例えば現在、子育てをサポートする機関というのが、現実的にはまだ2つに分かれており、1つは文部科学省に属しておって、カリキュラムに従って系統的な学習が行われている、そして先ほどの午後2時半ぐらいには帰らされちゃうという言い方は語弊がございますので、帰している幼稚園、もう一方では、厚生労働省に属して、夕方6時、ちょっと延長して6時半ということになるわけですけれども、こういった形で子供の面倒を見ている保育園と。実は、こういった子育て環境というものについては、全く親御さんにとっては変わりがない、そういった中で支援の内容が違っているのはおかしいなというふうに感じている、こういった保護者が実はふえてきているんだと。子育て世代、こういった現実から、幼稚園と保育園のあり方のギャップが、時代の経過の中でますます増大している、こういった現実があるわけであります。
国の施策のおくれと言ってもよろしいかと思いますけれども、こういった少子化の傾向がとまらない理由の1つにも、もしかしたら挙げられるのではないかと思いますけれども、少子化の件につきましては置いておきまして、ここでは、うちの町として、国の施策のおくれ、こういった具体的なものに対して、幼保一元化について、長泉町としてはどういうふうにこれらを補っていくのか、この辺についてお伺いさせていただきます。
議長(上杉成司)
教育長。
教育長(土屋郁夫)
お答えします。
学校教育法と児童福祉法という異なる法律制度のもとで運営されている幼稚園と保育園・保育所の両者を制度的に融合させる幼保一元化が縦割り行政の厚い壁で長い間実現できないのは、議員御指摘のとおりでございます。まさにこれは、日本の政治課題でございます。なかなか実現ができないために、国では構造改革特区構想が提案をされ、自治体の中では前向きに取り組んでいることは承知しております。
特に、少子化の進む自治体では、今、議員御指摘のように、幼保一体化によりその推進を図っておると伺っております。長泉町におきましても、先進地の視察を重ねてまいりました。そして、制度のあり方、こういう点は研究をしてまいりますが、私は、改革は考えておりません。まず、幼稚園、保育園の整備を進めたい、そして、幼稚園における幼児教育、プラス保育のあり方、保育園においては、保育プラス幼児教育のあり方を追求してまいろうと、これが町の行政改革でスタートし、教育委員会の組織をこども育成課として5年が経過した中で、11年に改革をしまして、12年からスタートしましたが、その進んできた中で、私は、最大の成果は何だったろうか、これを教育委員会としてまとめてみますと、保育所、学校という大きな壁が取り除かれた、そして、職員はもとより保護者、地域の人々の意識改革が実現できた、意識改革は大きく進んだ、これは実に大きいことだというように思います。
したがって、子供の幼稚園と保育園の交流、そして、幼稚園、保育園の教職員、保育士の人事交流、そして研修交流、例えば幼稚園の8月の休業期間等は幼稚園教諭が保育園に研修出張し資質の向上を図っております。その他に体験交流教諭と保育士の資格取得、採用時から、両方を取得しておる職員も採用してまいる、こういうようなことを積極的に取り組んでまいりましたし、今後もそれを充実させていきたいと考えております。
急激な少子化現象の中で、本町は非常に恵まれた状況にあります。役場の中でも、各課との連携の強化、そして外部団体との福祉、あるいは教育機関との密なる連携、協力を得ながら、幼児教育、そして幼児の保育を前向きに推進してまいりたいと、このように考えております。
議長(上杉成司)
質問中ですが、ここで暫時休憩いたします。休憩中に食事をしてください。なお、再開は午後1時からといたします。
午前11時52分 休憩
午後 1時00分 再開
議長(上杉成司)
休憩を解いて会議を再開いたします。
木下章夫議員。
9番(木下章夫)
それでは、先ほど幼保一元化ということで、国の施策のおくれ、これらについて、長泉町としてどのように補っていくんだというふうな質問の中で、教育長の方より、特別区のような改革については考えていないと。ただ、長泉町としてやれることとしての整備を進めたり、あるいは検討の中で研究していくんだというふうなことはお話ししていただきました。
しかるに、私たちの町長泉町は、こういった子育て環境日本一と言われるぐらいに、ある意味では先進事例として他の自治体からも研究として見られているくらいであります。これは、自信を持って進めてきているんだという、もっと堂々と答えていただいてもいいのかなと思ったわけですけれども、非常に遠慮がちに語っていただいたのかなという、いずれにしましても、こういった歩みをさらに進めていただけるということに期待いたしまして、次の部分に移りたいと思います。
これは、これからの風向きもさらに進んでいくものとしてお伝えしたいわけですけれども、国の地方分権の改革推進会議、先ほどの歩みの延長でございますけれども、もっと近年になりますと、この推進会議の中で事務事業のあり方、こういったものについて、これは学校教育関連でありますけれども、「自主・自立の地域の社会をめざして」ということで、2002年ですけれども、10月30日において、幼稚園と保育所、これにつきましては、地域によってはほとんど均質化しているので、施設としての幼稚園と保育所、これを制度としての幼稚園教育と保育は地域の判断で一元化できるような方向で見直すべきということで、ますますその流れは地方にとっても風向きが強くなっているということが状況であります。
こういった歩みの中で、長泉町につきましては、現在、第三次総合計画の実施計画の中で、19年度を目標にということで北幼稚園の施設整備計画がございます。このような中で、本年度については基本計画の実施予定となり、既に構想が進められていることかと思います。
ここで質問です。北幼稚園建設構想に一元化を前提とした、前提というよりは、こういうことも踏まえて、教育長のお言葉ですと押さえてということかもしれませんけれども、このようなことでの取り組みはあるのかお伺いさせていただきます。
議長(上杉成司)
教育部長。
教育部長(山口喜一)
お答えします。
現在、北幼稚園建てかえに向け、幼稚園、保育園の園長や工事管理課等の職員による建設検討委員会を立ち上げ、基本計画策定に向け検討中でございます。北幼稚園建設構想に一元化を前提とした取り組みはとの御質問でございますが、昨年、掛川市の幼稚園と保育園が一緒になった総合施設、「すこやか」を視察し、今回の幼稚園建設で取り入れることができないかを検討したところでございます。
北幼稚園につきましては、将来における園区内の子供の数や、自動車による通園をしている桃沢幼稚園の一部地域を北幼稚園に通園できるように考え、園児の定員を増加することで検討しているところでございます。幼稚園と保育園を一緒にする施設は、少子化が進んでいる自治体で多く、幼稚園、保育園単独で運営できない場合に統廃合等を行っているようです。当町のように子供が増加し、クラスをさらに設けていくことを考えますと、施設の整備、充実を第一に考えるべきと思っております。したがいまして、幼稚園、保育園を一体化した総合施設の考えは、現在、難しいのではないかと考えております。
しかし、将来、子供の人口や社会情勢がどのように推移するかわかりませんので、その時点で柔軟に対応していける施設にしていきたいというふうに考えております。
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Last Update 2006. 3.20