12番(勝呂正和)
次は、少人数学級の実現をということで質問してまいります。少人数学級の教育効果、これは世界でも、日本でも、認められているということであります。以前も、この場で出しましたけれども、グラス・スミス曲線による証明では、学級規模は小さくなるに従って、学習の到達点、子供の情緒の安定、それから教員の満足度が高くなる、そういう調査結果が1つ出ていると。これは、世界的に有名なことなんですけれども、それから、国内では日本教育学会が、学習、学級の編成に関する研究委員会ということで調査を行っているわけですけれども、これも学級規模が25人前後を境に教育効果は大きく変わる、学級定員の基準は20人程度にすべきだというふうに教育学会では提言しております。こういう点について、教育委員会の見解を伺いたいと思います。
議長(八木秀英)
教育長。
教育長(土屋郁夫)
お答えします。
今、議員から、20人ないし25人規模の学級が最も指導の効果が高い、こういう研究結果もある、教育委員会ではどう考えるか、こういうことでございますけれども、そのことにつきましては、私も基本的には、少人数学級というものが成果を上げるということについては同感でございます。
ただ、これを何人にするかということにつきましては、いろいろ学者の間でも御議論があろうかというように思います。グラスさんとスミスさんというお二人の教授、すなわちアメリカのコロラド大学の教授でございますが、この学説も1つはうなずける点がございます。そして、日本教育会の委員会の出したものを、私は詳細に目を通してはおりませんけれども、やはり25から30というような意見が出ておることも承知しております。
そしてもう一点は、私は今、静岡県の中で、長泉町はこれに対してどういうように考えていったらよろしいかということを考えてみますと、静岡県はあくまでも国の標準等を押さえて40人でございます。そして、長泉町の中では、平均して34から36人ぐらいの数でございます。しかし、ある学年は32とか、ある学年は、今現在ですと目いっぱいで40、しかしあと1名来ると、がたんと下がって30、31になるというような学級があるわけでございます。したがって私は、考え方の中では、子供が生活する集団は35でも、あるいは36でも、あるいは上限40でもいいではないだろうか、学習をしていく際の、今度は学習集団によって少人数指導というものを、今、静岡県では取り入れておりますから、このことをやっぱり進めてまいりたい、長泉はそういう線でいってよろしいではないだろうか、こういうように思います。
すべて30、あるいは20ですというようには、私は現在では考えておりません。しかし、学級としては、少人数学級は指導もしやすいし、そして学級もまとめやすいというようなことにつきましては私もわかります。しかし子供は、いつも私が申し上げますように、ある一定の集団がないと、子供同士の切磋琢磨といいますか、これによって大きく成長するわけでございますから、生活集団が小さい集団でありますと、やはり私は大きな期待は、学力という点については、これは小集団25の、あるいは20の方がいいかもしれませんけれども、人間的な、豊かな人間とか、そういう人間性を備えた学力の高い子供の育成という点についてはどうかなというように考えております。
議長(八木秀英)
勝呂正和議員。
12番(勝呂正和)
生活集団についても、やはり少人数の25人前後、そういう規模の方がいいんだという記録もありますし、現実、先生に話を聞いてみると、35人の生徒がいたら、もう一人一人の顔がわからなくなっちゃうよという、苦労話といいますか、そういうことを言う先生もいるわけで、これほど少人数学級にすべきだという世論が高まっているというのは、やはりそれなりの効果があるからだと思います。
私は、政務調査で山形県米沢市へ行ってきましたけれども、要するに山形県は「さんさんプラン」ということでやっているわけですけれども、14年度から始めたんですけれども、その前の年の13年度は、「やまびこプラン」ということで、いわゆる長泉町で言っている少人数指導をやられてきたということで、それの欠点といいますか、それを克服して、やっぱり「さんさんプラン」がいいんだということになったというふうに私は理解しておりますけれども、少人数授業と、少人数学習とか、指導とか、あるいは習熟度別指導、これにはやはり問題があるということが言われております。
1つは、先ほど言いました、要するに国民世論が高まって、文部科学省は少人数学級がいいということで世論になっているけれども、それをすぐにできないので、それにかわる方法として、1人教員をふやして、少人数指導を行うというふうになってきたと思うんですけれども、このやり方は、学級内の子供同士のつながりや、学級担任との関係、そういうものが希薄になってしまうと。教員の個性や力量を生かして創意を発揮することが難しくなると。習熟度別だと、できる子、できない子に分けてしまうことで、自己否定、優越感、そういうものを増長させてしまう、対等な立場で子供同士が教え合ったり、互いに人間的に成長を遂げるということが難しくなるというふうに言われておりますけれども、その点についての教育長の見解を伺います。
議長(八木秀英)
教育長。
教育長(土屋郁夫)
お答えします。
少人数指導とか、少人数学級という、非常に言葉で不鮮明なところが、理解しにくいところがございますので、もう一度確認しながら、少人数指導の、今、御指摘の点についてお答えをしていきたいと思います。
本県では40人学級で、30人学級とか25人学級に、町が教員を雇って、そして学級として認めますということは、県は認めません。今は、あくまでも40人。そこで、そのかわりじゃございません、少人数指導というのは、40人の子供を習熟度なら習熟度、あるいは課題なら課題別に、40人の子供を20、そして10、10と3つのグループに分けて、その子供の力に合った指導をするのが少人数指導でございます。そこのところをまずはっきりしておいていただく中で、じゃ、その少人数指導は、能力別に分ける、習熟度別に分ける、習熟度と能力別はニュアンスが違うと思いますけれども、私どもは、習熟度別という形で、今、進めておりますが、これは、過去においては、今、指導が大きく変わるときでございますから、一斉指導から個別指導へと、過去は一斉指導でございましたが、現在、一人一人の子供をよくとらえて指導していこうということでございます。したがって、指導する際に、うんと子供の数を少なくして指導しようというのが少人数指導でございますから、一人一人の子供をとらえて指導するということでございます。
したがって、過去において、議員おっしゃいますように、できる子、できない子に分けるのは、人権問題である、差別指導であるという声が過去においても非常に強かったです。今でもそういう声はございますけれども、そこのところは考え方を大きく変えていかなきゃならないと。今は、一人一人の子供に合った指導をするわけですから、これは子供の状況を見ながら、あるいは子供の意見を、どのグループに入りたいか、希望を聞きながらグループを編成していくわけでございますから、あなたはこれだけの力しかないからこのグループだ、こういうことじゃございません。十分そこのところは、子供の人権を尊重する中で、そしてグループを編成して、一人一人の子供の能力をきちんととらえて、厚く指導していこうということでございますから、そこのところは、今度、教育改革がなされた大きなねらいでございます。そこのところをそのように踏まえていただきたいということでございます。
くどいようですが、今、私どもはいろいろな形でやっております。したがって、アンケート調査をいたしますと、子供もよくわかった、わかる、あるいは親も、こういう方向で進めていただきたいというようなアンケートが多いわけでございます。そのように理解をして、議員おっしゃいますそういう点については注意もしていますし、そういうことがあってはならないということで、新しい教育の方向性の中で歩んでおることだけを御了解いただきたい。
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Last Update 2005. 3.25