20番(上杉成司)
 2つ目といたしまして、安全性と機能性の面では、歩道はその機能上、交通事故、交通公害等から歩行者や自転車の安全を図り、町民の生活環境の改善に資するため、歩行者空間の中核として、従来の歩道部とあわせた歩行者の道路網を形成するものであります。歩道は、主として次のような機能を持っていると思われます。
 1つに、歩行者と自動車を空間的に分離し、安全快適な通行空間を形成する要素。2つ目に、歩行者交通の沿道宅地へのサービスを担うということ。次に、都市における環境空間を形成する。商店街等では、町民の買い物、娯楽等の生活行動に対する安全快適な空間を形成する。緊急時に安全性の高い避難路として機能する。最後に、町民の日常生活におけるレクリエーション、憩いの場としての役割を持つなどです。
 当町の歩道整備の現状は、都市計画道路が8路線、総延長約14.5キロメートル、都市計画道路を除く町道で、幅員2メートル以上の歩道が設置されている道路は13路線、総延長6.5キロメートルであるが、市街地化、宅地化が進行し、ますます車両が増加する状況下では、通勤、通学路となる歩道の整備が急務であります。
 次に、各施設については、現在、町内に史跡、文化財景勝地が17カ所、公園やスポーツ広場が39カ所となっております。公園や広場は、災害等有事の際の避難場所にもなるだけに、歩行者が安全かつ円滑に通行できるようにする必要があります。そのためにも、歩道網の構築を図り、遊歩道、通学路、接続路として複合的に活用が可能な状況であることが必要であり、望まれます。
 また、小スペースを利用したポケットパークは、建設予定を含めて22カ所あるが、特に交差点付近のポケットパークは、人のたまりや運転者の視界も良好になるなど、交通安全上も効果は大きい。今後の道路整備に考慮すべきと考えます。
 8ページのまとめ、提言といたしまして、考え方といたしましては、元来、道とは人が歩くところであったが、近年のモータリゼーションの発達に伴い、その主体も人から車へと変わり、また、道路整備の考え方も、自動車を中心としたものが一般的でありました。しかし、右肩下がりの経済成長、人口増加が鈍化し、逆に少子高齢社会の到来される中で、人が歩く道、いわゆる歩道の果たす役割は、健全で文化的な生活を維持する上で大変大きいものがあります。さらに、多様化した現代社会においては、弱者、高齢者の中心的な交通手段となる歩行のスペース確保にとどまらず、レクリエーション活動や防災面においても大きく寄与するものであります。
 そこで、当委員会では、その利用特性に十分留意し、また、歩行者、自転車の利用は高齢者も多く、その快適性や安全性に十分配慮すべきであることを踏まえながら、「健康づくり」のテーマに従い、次のとおりに提言いたします。
 1つ目、歩道の整備については、イ.既存道路歩道部の新設及び改良事業を積極的に推進されたい。ロ.ポケットパーク、休憩スポット等の設置により、ゆとり空間の確保を図るとともに、防護柵、トイレ、ベンチ、距離を表示した案内板等の設置により、安全性、快適性の確保に努められたい。ハ.階段のスロープ化、バリアフリー化、安全を保てるグレーチングの利用等を推進されたい。ニ.交差点改良の際には、交差点のたまりを広くするように配慮して計画されたい。ホ.公園、公共施設、文化史跡等との接続化に努力されたい。
 2つ目に、都市計画道路のネットワークといたしまして、都市計画道路の一層の整備促進により、歩道ネットワークを構築されたい。その際に、植栽による緑化の推進、景観の向上、ゆとりある歩道空間の確保に努められたい。
 また、都市計画道路は広域道路網の一翼を担う整備を進めることにより、いわゆる生活道路への一般車両の流入量の減少につながる。そのことで、歩行者の安全が図られることになるので、さらなる整備促進に努められたい。
 3つ目の遊歩道の整備については、イ.黄瀬川左岸に位置する本宿公園から鮎壷の滝、鮎壷公園、福祉会館、いずみの郷、荻素橋に至るまでの間の遊歩道整備について、継続して河川管理者である静岡県と整備に向け努力をされたい。
 河川の地形を生かし、スポーツ的な構造、冒険性を育む自然体験の場として、地域の個性に変化を持たせる柔軟の整備手法を検討願いたい。ロ.桃沢川は源流域の愛鷹山水神社より黄瀬川合流点まで全域の河川敷を利用した遊歩道を整備し、自然を親しみながらのハイキングコースの設定が望まれる。特に水と緑の杜公園を中心に、清流と自然を満喫しながら利用されることを望みたい。また、下長窪高橋より左岸に遊歩道を完備することにより、通学路として活用できると思われる。ハ.梅の木沢川は東駿河湾環状道路より上部にかけては整備が進み、現状そのままでも歩道として十分利用できる。引き続き、県において河川改修工事が行われているが、宮脇公園前の親水護岸や大切な史跡となる「めがね橋」の保存に当たっては、十分配慮すべきである。
 10ページ目の終わりに当たりまして、平成14年3月定例議会より所管事務調査を実施し、先進地視察研修を含め計13回にわたり委員会を開催してきましたが、町民の価値観の多様化、社会構造の変化等、我々を取り巻く環境は目まぐるしく変化してきている。道路に求められる機能も、従来なら多くの車をいかに早く移動させるかということに整備の主眼が置かれていたが、防災空間、イベント空間といったような機能が道路に求められている。
 また、河川であれば、災害対策から護岸改修やダム建設であったものがビオトープ、河川敷公園や散策路といったように本来の機能のみを求めていた時代から、いかに河川空間を活用し、精神的なゆとり、いやしの感じられる環境の整備に移行してきている。
 当委員会も、この点を踏まえ、環境に配慮しながら、整備に向けての工法も、今回の現地調査で多額の工事費用をかけずとも可能な区間がかなりあることは確認できたところである。
 また、「さわやかながいずみ歩こうマップ」や文化財・史跡の「ふるさとマップ」等が作成され、本年2月16日にはまちづくりの基本理念にある「さわやかで安全・安心なまちづくり」に向けた健康都市宣言がなされ、健康に向けての取り組みが始まっている。
 さらに、昨年、生活空間総点検事業を実施した。これは行政と地域住民と協働で歩行者の視点から生活環境の整備改善に取り組むもので、490件が検討対象となりました。
 それぞれが有効に活用され、毎日の生活に直結し、かつ永続的に町民が身近な健康づくりに活用できる環境の整備は大変重要なことであり、当委員会として検証し、提言するものであります。
 一方、早く安全に移動するといった道路本来の目的、地域間を結ぶ都市計画道路のような幹線道路網の早期の完成に対しても、経済活性の観点から、行政のより一層の努力を期待するところであります。
 最後になりますが、本調査及び提言について御協力をいただいた関係者各位に深く感謝を申し上げます。
 建設環境委員会委員長上杉成司、副委員長大川須津子、委員遠藤日出夫、杉山弘昭、古谷健次、二村 守、下山 登、以上で報告を終わります。
議長(下山 登)
 ただいまの委員長報告に対する質疑を許します。
(「なし」の声あり)

議長(下山 登)
 質疑がなければ質疑を終結します。
 お諮りいたします。
 ただいま報告のありました所管事務調査の報告の件は、これを了承することに御異議ありませんか。
(「なし」の声あり)

議長(下山 登)
 御異議なしと認めます。
 よって、本件は委員長の報告を了承することに決しました。

Copyright(C) 1997  長泉町役場 議会事務局 E-mail:gikai@nagaizumi.org
Last Update 2003.12. 5