副議長(古谷健次)
質問順位4番。
質問内容1.田んぼを利用し生きたビオトープを
2.学校給食を通じて地産地消と需要創造の拡大を
質問者、室伏進一議員。室伏進一議員。
5番(室伏進一)
通告に従いまして、順次質問をしていきたいと思います。
質問事項まず1番から。田んぼを利用し生きたビオトープをということで、質問をしていきたいと思います。質問内容といたしまして、学校が借地し、農協の協力で水田で稲作づくりの勉強だけでなく、その収穫後に水田に水張りを行い、次の田植えまでの間、田んぼを利用し、生きたビオトープとし、カエルや水鳥など、身近でその自然環境や観察の勉強を取り入れた取り組み方針ができないかということです。具体的に伺っていきます。
最近、ビオトープとよく新聞やテレビ・ラジオで耳にしますが、特に学校の校庭につくったなど、新聞で取りざたされています。近隣では、三島市の長伏小を皮切りに、中郷小、高校では三島高校がことし春つくりました。静岡のビール工場の敷地内でもまたことしつくられております。我が長泉町でも、水と緑の杜公園にビオトープをつくってあります。ビオトープとはドイツ語でビオ──生きるものをあらわす言葉、トープ──場所をあらわす語が合わさってつくられた造語でありまして、野生生物の生息空間や生息場所を意味しています。野生生物は特定の種だけでなく、それらを取り巻くさまざまな生物が自然に生息できる環境を整えた場所のことで、そのような生態系の形成された場所をビオトープと呼んでいます。何やら理屈づけを言っているように思うかもしれませんが、優しく言うと、いろいろな生物が住んでいる場所ということです。また、池をつくったなどと聞きますので、水辺や土を思い浮かべる方もありますが、森林や草原でも生態系の形成された場所がビオトープと定義されています。したがって、水辺や湿地だけがビオトープではないのです。また、ビオトープ、イコール新しく整備された場所と考えがちですが、昔からの生態系の形成されている場所でもビオトープなのです。整備された場所がビオトープではないということだけはよく知っていただきたいと思います。
そこで、我が長泉町の学校では、借地に稲作づくりの勉強を行っていますが、その稲作の収穫後の水田に水を張ってもらい、あえてビオトープをつくらなくても、生きた自然の生態系や自然観察の勉強になると思います。田んぼの重要性を考えてみますと、当たり前過ぎる自然の存在を持つ大きな価値であります。一時的な水源である田んぼで誕生した生き物は、ため池や用水ともかかわって、里山の生態系を支えています。
また、田んぼの価値観を考えてみますと、ドイツには選抜リストに載る28種類のうち、4種類の植物を確認した草地の持ち主に助成金を払う制度もあります。これをもとにし、10種類の生き物を養ったなら、その田んぼに助成金を支払う制度ともなれば、田んぼは稲作以外の価値観を生み出し、生物が生きる田んぼの米は無農薬で安心して食べられる米になるし、無農薬による収穫の落ちた分は助成金でお願いをし、本当の生きたビオトープと考えるわけです。そして、とりあえず半年間のビオトープ的な学校の田んぼであっても、この地域に近年見られなくなったアカガエルやヒキガエルも戻ってくるはずです。なぜなら、アカガエルやヒキガエルは、2月から3月に卵を産みますので、今機械植えがほとんどの現状では、苗代、要するに苗床を昔はつくっていましたけれども、田んぼはつくらなくなったために、卵を産む場所がほとんど見られなくなってしまいました。こういうものが再び戻ってくることも可能であります。
私も田んぼで田んぼ起こしをし、除草剤は一切使用せず、5年になります。農薬も一切使用しないでなるべく過ごそうと思っておりますが、どうしても万やむを得ず農薬を使う年もありました。結果的には3年間は無農薬で農薬をまきませんでした。除草剤をしないと、2年目にはドジョウも帰ってきました。生態系の重要なカエルは機械で田んぼを起こしても、土手にあぜにそのカエルがうまく逃げていきます。そのまたカエルは、うまく田んぼに戻ってきて、除草剤の少ないところに帰ってきて、喜んでいるように見受けられます。親になったカエルは、益虫で害虫を食べてくれますし、カエルをエサにする蛇や鳥たちの生態系にも影響があるのは目に見えてあらわれています。ことしも私は田植えを終え、田んぼでは今カルガモが親子で仲よくえさどりをして、楽しく過ごしているようです。最初の1週間ぐらいは苗が倒されて心配なんですけれども、苗の方も丈夫ですぐに立ち直りまして、この心配も済むようです。
このような自然の取り組みを崩すことなく、取り組んでいくことは、我が町の自然との共生との道につながり、地球本来の自然環境につながる実践的な体験学習ができると思いますが、田んぼを利用した生きたビオトープができるはずですが、そのような方向は考えがあるかどうか、お伺いしたいと思います。
副議長(古谷健次)
教育長。
教育長(土屋郁夫)
私も不勉強で、ビオトープということについて深い知識を持っておりませんけれども、今議員述べられておりますことをまとめますと、ビオトープって何かということで、今聞いておりまして、生物の暮らしを持続的に保証できる場所というんですか、空間、こういうふうに今聞いておりまして、例えばカエルのビオトープ、そういうことであるならば、卵を産み、成長するのに必要な水辺、そしてえさをとったり、冬になれば冬眠をする陸、この水辺と陸地の両方が1つでカエルのビオトープというように考えます。そんなことの中で、田んぼの利用ということにお答えしていきたいと思います。
長泉町でも、こういうことを考えますと、昔は町のあちらこちらがビオトープでありましたが、都市化とともに生活環境から自然が減少して、ビオトープが少なくなった。そういう中で、現在学校でやっていることは、小学校5年生が農協や田の所有者の協力のもとで、田植えや稲刈りの体験学習を行っております。ことしも北小、長泉小、南小では、6月11日から12日の2日間、苗とりと田植えをする予定となっております。このほか、北小では、谷津地区にある自然観察園を使って、学年やクラブ等で自然観察を行っております。学校などがビオトープとして田を自然観察の場として活用していくには、幾つかの問題点があると考えます。これはビオトープとして田んぼを活用することはどうかということで、学校から寄せられたものをまとめたものでございますが、ビオトープとして活用できる田が学校から歩いていける近い場所にあること。2つ目に、田の稲の収穫後も継続してビオトープとして活用することの理解が得られること。3つ目として、田んぼがさまざまな生き物が生息できる場所であるということ。例えば、田んぼの休耕期にはほとんどの生き物活動が停止するとか、活動が鈍る時期と重なってしまうなど、いろいろと田んぼをビオトープとして継続的に活用するには、幾つかの問題があると考えます。しかし、子供たちが自然の中で生物や植物と出会い、自然の大切さ、不思議さ、こういうものに触れ、感性を育て、優しい心を育てていくこと、そして、環境教育という大きなことにもつながっていけるものと、非常に大切なことと考えております。
以上のようなことがクリアされれば、田んぼでのビオトープ教育を検討してまいりたいと思いますし、田んぼ以外にも幸いにして、長泉町では竹原のわき水、あるいは桃沢少年自然の家の周辺にまだまだビオトープが残されておると思います。こうした場所で自然に触れ、この自然の営みと出会える、そういう場を生かし、大切にしていきたいということで、お答えにかえさせていただきます。
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Last Update 2003.12. 5