2番(堀内 浩)
それでは、次の質問に移らせていただきます。
次に、分権型社会と町村合併に盤石な備えをということですけれども、昨年末からことしにかけ、合併モードはさらに加速し、その様子が毎日のように新聞に報道されております。
合併協議会に参加している市町村は1,200近くあり、その前段階である研究会などに参加している市町村を含めると約3,000、日本列島中が合併、合併で揺れております。
自治体の人口が最大で1,200万人、最小で1,000人とある中で、効率が悪い、また、生活が広域化しているのだから、小さな単位でまとまる必要はない、少子高齢化が進むと小さな自治体では運営が困難になる、などといった理由を挙げています。どれも、要するに効率化ということを全面に出しての合併推進が行われているのですが、既に合併が終わった自治体の住民から、合併によるメリットがあったのか、なかなか表に出ることもなく、デメリットだけが飛び交い、住民の不安をあおっているようにも思えます。
国が示したメリットといえば、道路整備など、優先的に補助金がつくとか、その70%を地方交付税で穴埋めしてもらえる合併特例債の発行が認められるといった財政上の優遇措置だけです。しかし、これもよく考えてみると、財政危機が先送りされるだけで、借金を積み重ねるようになった公共事業保存財政構造などは何も改善されていません。
合併特例法が強化され、平成11年8月以降、さまざまな枠組みで合併が強力に推進されています。平成17年3月の特例法の期限に向け、自治体の中では、首長、議会、住民の合併に対する考えの違いから、合併の枠組みから離脱し振り出しに戻るところや、合併拒否を宣言する自治体、自治体の思惑が交差しなかなか合意が得られないところなど、各地で繰り広げられている合併騒動に、どこまで住民の意思が尊重された決定がなされているのか疑問を感じております。
一方、当町では、昨年6月の定例会での合併問題を問う一般質問において、町長の答弁は「合併特例法の期限にとらわれず住民の意向を把握しながら将来のまちづくりをじっくりと考えていく中で、おのずとその先に合併の形が見えてくるであろう」と答弁ありました。それからわずか6カ月ほどの経過しかございませんが、当町を取り巻く環境も変化しつつあります。現在も、この答弁に変わりはないか、お伺いいたします。
議長(下山 登)
助役。
助役(杉山僖沃)
お答えいたします。
当町にとって合併問題は、2年や3年といった目の前の課題解決ではなく、将来のまちづくりへの対応であると考えておりますので、静岡県内外において、合併に関してさまざまな多くの動きはありますし、当町も、構成市町村であります東部広域都市づくり研究会におきましても勉強は続けているものの、ここ数カ月で、今まで町長が申し上げてきた方針の転換を必要とするような状況はありませんし、そのような重大な変化があったとは感じておりません。
議長(下山 登)
堀内 浩議員。
2番(堀内 浩)
町長が、昨年の6月の答弁と変わりないということで、その町長の「じっくりと考えた先に」という言葉には、余裕さえ感じられます。そこには、自立した自治体経営がなされている現状があってのことではないかと思います。20年以上も不交付団体を継続している自信でもあるのでしょう。
合併をすると、国、県からさまざまな優遇措置があるようですが、国に関しては先ほど申し上げましたが、県に関しては、合併した自治体に絡む道路整備の優先順位を上げて取り組むことや、県東部において初めて合併特例法の期限内に合併に名乗りを上げた伊豆地域を、ファルマバレー構想での伊豆地域のリゾート機能を生かしたウエルネス産業創出を促進させたいというような、優遇措置ともとれるような知事の県議会2月定例会の発言などがあり、合併促進へのさまざまな手段がとられております。
これは私の個人的な考えですけれども、優先的に優遇措置があるということですけれども、20年以上も不交付団体を続けてきた当町にも、それに匹敵するような優遇措置があってもいいのではないかと、そんなことを私もつくづく最近、感じております。
ちょっと話はそれましたが、先ほどの答弁でも「変わりはない」ということでありましたが、いずれは合併も、長い先にはあるだろうということでございますが、一方では、地方分権が今、強く求められ、国も推進の方向に向かっています。この地方分権の面から、合併が選択の1つとされています。
昨年11月1日に、第27次地方制度調査会の第10回小委員会において、地方分権と市町村合併のかかわりの中で、今後の基礎的自治体のあり方についてという試案が示されました。これは、西尾試案と呼ばれていますが、今後、自治体が地方分権改革による新しい段階に進み、国・地方の役割分担が明確になり、自己決定・自己責任という地方分権の理念を現実のものとして実行できる基礎的自治体の確立が求められ、地域の総合的な行政主体として、福祉や教育、まちづくりなど、住民に身近な事務を自立的に担っていく自治体を形成していくべきだと述べられています。
規模でいいますと、現在の市に当たるものがそういうものなのかもしれませんが、乱暴な言い方をすれば「町村は合併して市になりなさい」、そこまで極端かどうかは知りませんが、私はそれに似たようなとらえ方をいたしました。
この試案について、町長はどのような認識を持たれたか、お伺いいたします。
議長(下山 登)
助役。
助役(杉山僖沃)
お答えいたします。
お話の西尾試案には、全国でさまざまな反応があります。そして、市町村合併にアレルギーをお持ちの方々の主な理由は、個性豊かな特色あるまちづくりをすることの方を優先すべきだというものが主であるように感じております。
これはそのとおりでありますが、今の合併論の発端には、自治体の組織の現状というものがあります。地方分権による権限の委譲云々を抜きにしましても、市民生活、意識の多様化、高度化、個別化が進む中で、市町村行政に対するニーズは、急速な勢いでその密度が増してまいりました。その結果、人口が1万人未満の市町村が約半分を占める状況では、行政能力の点で十分ではないという現実もあります。
このことから、西尾氏のような発想が出ることもある程度やむを得ないと思う反面、全国のさまざまな規模の自治体において、さまざまな取り組みや努力をされているのも事実でありますので、コメントは難しいなというところであります。
小さな規模の自治体において、今後さらに高まる行政ニーズと、これまでの数字を確保できない依存財源の状況の中で、人的な確保を含め、実際に対応していけるかという問題をいわば直視せよという警鐘を鳴らすものであると認識しているところでございます。以上です。
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Last Update 2003. 7. 1