17番(八木秀英)
 それでは次に、低所得者の介護保険料減免についてお伺いをいたします。
 介護保険料の第1号被保険者、65歳以上のうち、低所得者の保険料を免除している市町村を厚生労働省が助け合う制度の趣旨にそぐわないことを理由に不適当とやり玉に挙げていましたが、県内の一部市町村では全額を免除する制度を持ち、大半の自治体でも保険制度の精神を生かしながら実態として生活に困窮している高齢者をどう救済するのか、まさに今検討を重ねている最中であります。介護保険は自治体の自主性が基本ではなかったのか、免除するかどうか、また免除する場合、財源が減る分をどう手当するかは、各自治体の創意と工夫に任せるべきものであります。
 静岡県は、厚生労働省の意向を改めて徹底するために、以前県内自治体の介護保険担当者会議を開きましたが、各自治体の意欲、自主性をそぐような指導状況となっております。厚生労働省は、介護保険の精神を助け合いの精神と盛んに強調いたしますが、確かに原則はその通りであります。しかしながら、生活保護の基準、ぎりぎりのところで踏ん張っている高齢者に、年額1万円を超す保険料は大変こたえます。保険料を減免した分は、他のどこかに余分な負担となって回っていきます。余分な負担を保険会計とは別に、一般会計から繰り出す方法も1つの選択であります。また、その余分な負担分を不公平と考える立場から、一切の減免をしないことも自治体の自主性ということではもちろん選択の1つでありますが、保険料のために生活が破綻するというのでは、そもそも何のための介護保険なのかわからなくなってしまいます。現実に救済策を考える動きが出てくるのは自然なことであります。
 介護保険制度は、地方分権の入学試験と言われ、各自治体が主体的に判断をし、やり繰りに責任を持つことが重要であり、その導入により自治体の力量が問われております。しかし、残念ながら現実には、厚生労働省の意向が自主性をなえさせ、一部の市が厚生労働省の方針に配慮し、全額免除を断念して、一部減額に改める方向で検討するということであります。県内では、全額免除を制度化している市、町、以外にも、11市町が各介護保険条例に、「市長、または町長が特別に必要と認める場合などとする」1項を設けて、実質的に全額免除に道を開いております。制度を尊重しながら低所得者対策にも気を配る現場の智恵であります。
 10月から1号被保険者の保険料が、特別対策の半額から規定の全額になっておりますが、先般厚生労働省の方針に反して、低所得者の保険料を減免している自治体を同省が調査をしたところでは、65歳以上の低所得者のお年寄りの保険料の免除等、減免措置が取られている市町村が、この6カ月の間に2倍にもふえていることがあきらかになっております。
 当長泉町におきましても、高齢化と核家族化が進む中、行政として、だれもが安心して暮らせるためのさまざまな施策の展開を進める一方で、助け合う多くの方々との、まさに支え合う協働によるまちづくりの必要性が重要であると私も認識をし、平成13年6月議会における私の一般質問に対しまして町長は、「状況を聞くと、気の毒な方がいると理解はいたします。しかし、介護保険制度の趣旨を考慮し、今後慎重に対応してまいりたい」と答弁をされました。この数カ月の間に、厚生労働省の意向とは別に、65歳以上の低所得者に対する介護保険料の減免措置という救済策を講じて、介護保険制度の浸透充実を図るために積極的に取り組む自治体が増加をし、長泉町でも躊躇することなく10月1日から直ちに65歳以上の低所得者に対する介護保険料の減免措置がなされ、まさに多くの方々との支え、助け合いと高く評価をいたしております。
 減免措置の該当者の状況、実態は減免措置の実施は周知されていたのか、混乱等はなかったのか、町長は現状はどのように認識をしているのか、また今後介護保険にどう取り組んでいかれるのかお伺いをいたします。
議長(下山 登)
 町長。
町長(柏木忠夫)
 ただいまの御質問にお答えさせていただきます。
 保険料の減免措置に対する町の考え方について申し上げさせていただきます。
 介護保険制度は、社会保険制度でございます。みずからが保険料を納付して、みずからが選択をしたサービスを受けるという制度の趣旨を十分に考慮し、国の3原則に沿った形で生活困窮者に対し、保険料額の半額を減額する措置を10月から実施し始めた状況でございます。現状をどのように認識しているのかということでございますが、保険料につきましては、住民税非課税世帯であっても、所得の差が大きいことは認識しております。今後は、保険料の見直しが行われる中で、国や近隣市町等の動向も見ながら対応してまいりたいと考えております。詳しいことにつきましては、担当部長の方から具体的に説明を申し上げます。
議長(下山 登)
 住民福祉部長。
住民福祉部長(柏木 豊)
 お答えをいたします。
 まず減免措置の周知についてですが、「広報ながいずみ」に掲載するとともに、地域の実情に非常に詳しい民生委員の月例会議での説明、こういったものと、それから制度の説明用のパンフレットを作成して、関係部署に配付をして周知に努めてまいったというような状況でございます。
 減額に対する現在の状況ですが、介護保険条例の一部改正のときに、対象者50人ぐらいを想定しているというようなお話を申し上げたわけですが、現時点では、約30件弱の相談問い合わせがきておりまして、申請については、既に2件が申請をされているというような状況になってございます。
 それから、現状の認識という点についてですが、議員御指摘のように、国は当初40歳以上の国民が助け合う制度であって、免除は助け合いの精神を否定することになるといったようなことから、保険料は所得に応じて設定されて既に配慮がされているというような理由から、免除が適当でないという、一貫して市町村がそういう形で指導されてきたわけです。しかし、その後、全額免除はだめだよ、収入のみに着目した一律減免はだめ、それから保険料を財源として一般財源からの繰り入れをしないというような減免3原則という文を示しまして、これによりまして、減免に一定のルールがつくられるようになってきたというようなことから、町を含めた独自の減免措置を実施した市町村では、すべての高齢者の負担軽減をしているということではなくて、第一、第二、この段階の要するに被保険者に結局限定をしているということになっています。つまり、現行の所得段階別定額保険料の設定、これでは高齢者全体ではおおむね負担能力に応じた保険料の設定ということになっているわけですが、御指摘のように低所得者層ではやや大まかな設定ということになっておるものですから、ここできめ細やかな措置が必要になってくるというような認識から、減免措置を講じてきたというようなことでございます。
 それで、今後どんなふうに取り組んでいくかというようなことでございますが、議員の御指摘にもございましたが、介護保険はまさに保険者である町がみずから行う事務であり、それぞれの実情に応じて工夫をしていくことが大変重要であると認識しておるわけです。
 それで、そうした中で、制度の公平性というのをどのようにして図るか。そのための制度のすき間、これを埋めるには、何らかの智恵が求められていることも十分理解をしているところですが、いずれにしても今後の地域の実態にかんがみまして、保険財政や被保険者連帯の精神を損なわない、あるいは法の趣旨を逸脱しない範囲で、町ができる措置を講ずるよう努力をしていきたい、こんなふうに考えてございます。以上でございます。
議長(下山 登)
 17番。
17番(八木秀英)
 部長の方から、ある程度今後に向けての配慮した形の中で進めていくというようなお話ですから、ここであえてあんまりきつく、どうこう言わなくてもそれなりにもう進めていくのかなと思っておりますし、町長も前回のときは大変慎重に言われたんだけれども、6月に言われて2カ月かそこらのところでぱっとやるんだから、もうちょっと鮮明にあの時にお話をしていただけると、「おお柏木町長はなかなかそういう部分の中でも積極的にやるな」という部分が受け取られたのかなと思います。慎重さも確かに必要だったのかなと思いますけれども、この半年の間にこうやって2倍にもふえた、たまたま長泉町もそういう中において、10月から全額という部分の中ですぐ対応したんですけれども、やはりあんまり周りを見るのではなく、我が町としては、こういう段階の中で、漏れがない形の中、だれもがこの程度ならばしようがないだろう、みんなで助け合っていこうという措置がとれるような形の、十分に見定めた中で、今後進めていただきたいなと思います。
 それでは、最後の質問に入らせていただきます。

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Last Update 2002. 6. 1