5番(勝呂正和)
2番目の、子供と教育の問題に移ります。
いじめや学級崩壊、校内暴力、児童虐待など、子供と教育をめぐる状況は深刻であります。不登校も増大しています。相次ぐ少年犯罪に、今、国民だれもが心を痛めています。1998年6月に国連子供の権利委員会、そこが日本政府に対して、勧告を行いました。その勧告の中で、よく取りざたされるのがこういうことであります。日本の子供は極度に競争的な教育制度によるストレスのため、子供が発達のゆがみにさらされていると厳しい批判を行いました。主要国政府への勧告の中で、この教育制度そのものが不適格だと批判されたのは日本だけだということであります。今こそ受験中心の詰め込み教育、競争教育、あるいはふるい分け教育から子供たちを解放し、1人1人の子供の成長と発達を中心に、こういった教育への改革を図る必要があるのではないかと私は考えています。
そして今、子供たちの中に、学力の危機というべき深刻な事態が広がっているということであります。文部省の学校教育に関する意識調査でも、授業がよくわかっていると答える子供は小学校で4人に1人、中学校で21人に1人、高校では30人に1人ということであります。また、各種の調査で学校で嫌いなもののトップに勉強が挙げられているということであります。中でも嫌いな教科のトップが数学と理科ということになって、大変重大なことではないでしょうか。ある調査で中学校2年生の国際比較の中で、数学を嫌いと答えた子供が39カ国中日本は2位だということであります。理科を嫌いという子供は21カ国中日本は1位だということであります。
今、学校教育が多くの子供たちにとってわからない、おもしろくないないという場になっているということではないでしょうか。この学力の危機とも言うべき実態が子供たちに苦しみを押しつけ、さまざまな発達のゆがみや社会的な逸脱をもたらす1つの根元になっているのではないでしょうか。当町の教育現場は、実はどうでしょうか。さきの中学生の非行事件、それは氷山の一角だと考えるのは大げさなことでしょうか。予備軍は発生しないと断言できるでしょうか。学習によって新しい事柄がわかるというのは大きな喜びのはずであります。日々の授業がわかって楽しいと感じているのかどうか。当町ではそういう実態調査はやられているかどうか、教育委員会の所見を伺います。
議長(遠藤日出夫)
教育長。
教育長(土屋郁夫)
お答えをいたします。
今、議員がおっしゃる教育の問題、まさしく私も同感でございます。したがって、そういうことを踏まえて、先日教育方針を提示いたしました。その中身は、今指摘されている問題を克服したいと、そういう願いがあって教育方針を示したわけでございます。
そこで、今具体的に、通告でもございました学力の低下が問題になっている。当町の児童・生徒の実態はどうかと、こういう御質問でございます。その中で、私どもの町ではそういう学力調査とか学力テストというようなものをやっておるかどうかというような御質問もあわせてお答えを申し上げたいと。そこで、私は学力というものをどういうように議員さんがとらえられておるか、このことが1つ学力の押さえというものが非常に大事である。これが今問われている教育改革の示しておる学力観というものであろうかというように思います。
そういう観点で、学力のとらえ方でございますが、私は、知識、すなわち勉強ができるだけでとらえると問題があると思います。知、徳、体のバランスのとれた感性豊かな子供に育てるところが原点だろうというように思います。また、別の観点から、学力を「生きて働く力」とか、「学び方を学ぶ力」といった押さえにとらえると、学力は点数だけではとらえにくく、そしてその子のよさや可能性、すなわち点数ではあらわせないものがあろうかと思います。そういう面を、点数であらわせないそういうところを伸ばしてやるというところに教育の本質があろうかと、こういうように考えております。
そこで町内の小学校3校、中学校5校では、今教材や教具を工夫しながら、この義務教育の目指す基礎学力の定着を図っている。これは一生懸命やってくださっております。議員お尋ねの、今町内の子供たちの学力についてどうかという点で、教育委員会は的確にとらえているかと、私どもはその努力は払っておりますが、今、その資料では私が各学校へ当たったその中身でいきますと、当町の小学校では、国語・算数科のみ県の学力定着度調査というものを実施しております。その結果を分析しますと、いろいろな角度から分析するわけでございますが、まとめていいますと、各学年正答率は80%を超えておるという、そういうお答えを学校からいただいております。したがって、小学校の国語・算数科、それについては県平均を上回っておるというようにとらえます。そして、各教科の領域といいまして、読む力とか聞く力とか、そういう領域について見ますと、読む力については、やや劣っている。こういう報告を受けております。
また、子供たちの学力はどうかといいますと、全体的には伸びているけれども、この生活力、例えば根気力とか、あるいは基本的生活習慣とか、こういうものが伸びていないために学力を抑えている。こういうようなことが問題として考えられます。
さて、中学校ではどうかといいますと、これまた小学校同様、県下一斉学力診断調査というのを実施しております。これも私は非常に心配をして見ておったわけでございますが、県平均より高い得点にございます。特に1年生では、数学、英語、社会の教科がすぐれております。2年生では、数学が県下の中でも非常に高いレベルの位置にあるというようにとらえておりますし、国語、英語は平均、理科がやや劣るというように伺っております。3年生では、2回実施しておりますが、これまた県平均より上位にあります。
この診断調査によって、すべてをとらえることは難しい。ほんの一部分であろうかと思いますが、御指摘でございますので、お答えをして、町内の子供たちの学力の状況ということで御理解をいただきとうございます。
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Last Update 2001.8.17